広告イイね!:HEINZ PACKET ROLLER

1869年、米国ペンシルバニア州で生まれた”ハインツ社”
70年代までは各家庭で作られていた「トマトケチャップ」を世界で初めて商品化したのも同社でした。
そんなHEINZブランドから新しいプロモーションとして登場したのがこちら”Heinz Packet Roller

期間限定でキャンペーンサイトや、サンドイッチショップで購入できる”Heinz Packet Roller”
その実、「ケチャップ絞り器」です。HEINZケチャップのボトルの形をしたデバイスに、ハインツケチャップのパッケージを挟み込み、ボトルキャップを捻ると最後の一滴まで絞り出せる。というもの。

この”Heinz Packet Roller”、「小袋入(パケット)ケチャップ発明以来の革命」として発表され、ハインツのブランドディレクターであるアシュリーギブソン曰く、「小袋からすべてのケチャップを絞り出すのは簡単では無かった。全く新しい”Heinz Packet Roller”を通じて、ファンの皆にはお気に入りの調味料として最後の最後まで味わって頂きたい」とリリースされました。

“Squeezing out every drop [from our packets] is no easy feat,” admits Ashleigh Gibson, Heinz’s brand director. “We engineered the Heinz Packet Roller to give fans a whole new way to savor their favorite condiment and ensure the last drop never goes to waste again.”

https://www.foodandwine.com/news/heinz-ketchup-packet-roller

世界的なプラスチック削減の流れを受けて、リサイクル時には不純物となる内容物を最後までキレイに。というSDGs発想にも一役買っているガジェットになっています。実際ハインツによるとパケットの生産量は毎年120億個と膨大。
更に、コロナ感染症のパンデミックによって、衛生上の観点やテイクアウトの増加に伴い、近年では小袋パケットの需要が後押しされているとのことです。

新しいTVCMでは、地平線から太陽が昇るように(これは、2021年宇宙の旅や、Delightモチーフですかね。)ブランドカラーをバックにデバイスが現れて、印象的にケチャップを絞り出します。マスタードやマヨネーズも現れ、最後の一滴まで絞り出される様子と共に、ケチャップ・マスタード・マヨネーズとハンバーガー三種の神器も登場。

ちなみにCM冒頭のボトルに刻印されている「57」はハインツケチャップの秘密の番号。創業者がある広告に印象を受けて思いついた番号で、「5」は彼のラッキーナンバー、「7」は彼の妻のラッキーナンバーと語ったとか。ボトルや、パッケージでもよく見られる「57」という数字がこんな思いつき数字だとは思いもよりませんよね。ただ、130年以上の歴史を誇るブランドにとっては、趣深いストーリーに思えることもまたブランドの不思議。

さて、この広告15秒バージョン/6秒バージョンが制作されたようですが、最近話題の3Dビルボードにも登場。ラスベガスに新しく設置された立体広告面で、余す所ブランディングプロモーションが展開されています。無重力の中で飛ぶ出すケチャップ、、、あとで掃除が大変そうだな(笑)

創業100年を超えて、王道となっているブランドのセールスプロモーションは毎回頭を悩まされるものです。新規開拓?市場拡大?如何に目に止まって貰えるか、ブランドストーリーに触れてもらえるかは重要な視点のひとつ。コカ・コーラvsペプシの広告勝負など、海外での事例というものは本当に面白く刺激的なものが多いですね。

今回はWieden+KennedyNYによる、HEINZの新しいブランディングプロモーションの紹介でした。

また広告が面白い世界になっていって欲しい!ではでは。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次